2023年10月アーカイブ
TeraStationを使っていますが、同じPC上で大きなファイルをコピーしているときには動作が遅くなります。
フォルダを開いたり、小さなファイルを開こうにも待たされるので、少しストレスです。

SMBの仕様が正確に分かってるわけではありませんが、同じIPアドレスに対してはシリアルに処理されているように見えます。
となると、TeraStationにIPアドレスを複数振ればよいのですが、そうはいきません。

LANポートは複数あるのですが、LAN1とLAN2に同セグメントのIPアドレスを振るのはサポートされません。
また、LAN2を別セグメントとした場合にはスタティックルートを設定できず、使い勝手が悪いです。
(荒業でLAN2側と同じセグメントのIPアドレスを端末に振るという手はありますが...。)

TeraStation単体ではどうにもならないので、外部でNATしてどうにかしましょう。
今回はNATができるソフトウェアファイアウォールのpfSenseで設定してみました。

TeraStationに付与しているIPアドレスを192.168.1.11とした場合に、192.168.1.12でもアクセスできるようにしてみましょう。

Virtual IPの設定

192.168.1.12でアクセスできるようにするために、VIPをpfSenseに設定しましょう。

Type IP Alias
Interface LAN ※環境に合わせて設定
Address 192.168.1.12/32

これを設定すると、192.168.1.12にpingするとpfSenseが答えてくれるようになります。

NAT - Port Forwardの設定

192.168.1.12で通信してきたものを192.168.1.11にNATしましょう。

Disabled
No RDR(NOT)
Interface LAN ※環境に合わせて設定
Address Family IPv4
Protocol TCP/UDP
Source Any
Source port range Any / Any
Destination 192.168.1.12
Destination port range Any / Any
Redirect target IP Single host / 192.168.1.11
No XMLRPC Sync
NAT reflection Disable
Filter rule association None

これを設定すると、192.168.1.12に対する通信が192.168.1.11に転送されるようになります。
このままでは192.168.1.11から直接通信が帰ってきてしまうので、うまくいきません。

NAT - Outboundの設定

pfSenseでSNATさせて、戻りの通信が192.168.1.12からになるようにしましょう。

Disabled
Do not NAT
Interface LAN ※環境に合わせて設定
Address Family IPv4
Protocol any
Source Any
Destination Any
Address Interface Address
Port or Range (空欄)
No XMLRPC Sync

これでうまく通信ができるようになり、192.168.1.11と192.168.1.12の2つを使ってネットワークドライブを割り当てられます。
そうすれば、片方のIPアドレスで大容量コピーをしていても、もう片方のIPアドレスでアクセスすれば快適です。
共有ごとにIPアドレス割り当てて使うのが快適かなーと思います。